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診療つぶやき 3回目 開業どうですか?勤務医はどうですか?
よくある話題ですが、開業の話題です。
ある程度、勤務医してると、どこかで思うわけです。開業したほうがいいのかな?
どのような科でも、そんな時期があるんじゃないですか。
ある程度、自分で完結した診療、治療が出来てくると、そりゃ考えますよね。
開業医のほうが羽振り良さそうだし、なんか最近忙しいし、とんでもない患者紹介されるし、勤務医している自分は損してるのかなー?どうかなー?と。
1つ言えるのは、具体的な未来像を描くのは難しいにしても、自分が何をしたいのかを把握できていないまま、いきなり開業するのは待ったほうがいいということです。
自分が何をしたいのか?
これを的確に自分で理解することは、簡単なようで難しいことなのです。
したい事なんて、もちろん時と共に変化していきますし、単発にこれだ!というよりは、複数のことが関係し合いながら存在していると思います。
このようなことを、ぼんやりと考えていてもなかなか明確な答えは出なく、具体的な行動に移せないまま時間だけが過ぎてしまうことが多いです。
自分の欲求を把握する方法
何をしたいのか?
ざっと把握する方法として、おすすめの方法があります。
仕事、働き方、時間、収入、家族とのあり方、趣味とか色々なことに関して、こうしたい、こうでありたいという自分の欲求を具体的に文章として羅列していくことです。
思いつくまま、心のままに実際に文字として書いていく、もしくはパソコンで文字として打ち出すことが重要です。
頭だけで考えてはいけません。
実際に文字としてアウトプットすることが、とても重要です。
例えば、仕事や働き方というカテゴリーでは
・週5日しか働きたくない。時間が欲しい。4日でもいいぐらい。
・1日に8時間も働きたくない。5時間?6時間はいける?
・平日にも休みが欲しい。
・でも仕事に充実感は求めちゃってる。
・当直はもうしたくない。
・手術はある程度したい。沢山したいとは思わないが、手術にはやりがいを感じている。しなくなる事を想像すると少し消失感を感じると思う。
・人にあれこれ言われたくない。今更、いろいろ指図とかされたくない。
・自分で開業して経営することに少し興味がある。
・でも人を雇うのは面倒そうだ。
・経営者です!という、「一国一城の主」的なプライドは正直あまり求めていない。
またはアグレシッブに
・病院を経営者として軌道に乗せ、その後は分院を次々とだし一つの医療ブランド化したい。
・一族経営の礎となるために身を粉にして病院を築きあげたい。
・自分の理想とする医療環境をこの手でつくりだして、快適な環境で医師の仕事に没頭したい。
とりあえず、わがままに思いつくまま書いてみる、もしくはパソコンで打ってみるのです。
したいこと、したくないことに分けて羅列していくのも良いです。
収入に関しても
・年収どのくらい欲しい 数千万?1億は超えたい?そんなにいらない?
・最低どのくらい必要? 2000万あれば十分?
・給与ではなく、よくわかんないけど経費使いたいなー?
・車欲しい?フェラーリとか数年で買い替えつづけたい?興味ない?
・時計、服、ブランド品、食べ物、旅行
どのくらい求めてるの?そもそも興味あるの?
・大豪邸にすみたい?
・家建てるとき欲しいものはある?シアタールーム?ホームジム?音楽室?プール?温泉?テニスコート?サーキット場?などなど
具体的に、自分が今現在求めていることをどんどんアウトプットしていきます。
これはいらねーな、それは絶対譲れない、お金があれば考えるけどそこまで強くは求めないとか、色々出てくると思います。
物欲的・生活レベル的には、実際に求めているものを満たすためにお金がいくらかかりますか?
求める収入を具体的な数字として大体把握出来てきませんか?
今の収入でもいける範囲じゃんとか、全然足りねーなとか。
次のステップへ
そして書き出した中から、重要なものを抜き出して眺めてください。
それは現実味のまったくない夢ですか?現実的に可能な範囲と想定できますか?
そちらを立てるとこちらが立たぬ、という関係性のある内容もあると思います。
優先順位を付けていき、どのようなバランスで自分が求める事を実現させたいのか考えてください。
そして、それを実現させるためにはどうしたらいいのか考えてみましょう。
開業することでそれらのことが実現できそうですか?
そもそも医者の仕事をすることで実現しそうなものですか?
もしかしたら勤務医か開業医かいう以前に、医者の仕事自体が希望する目的には沿わないものではありませんか?
他にあなたの希望を満たすのに適した仕事があるかもしれません。
何を求めているか、自分で把握できてきたら、それを満たすには何が必要か考えましょう。
どのような働き方でしょうか?
開業医という働きかたでしょうか?
自分のしたいようなことを満たすような、そんな仕事ないよ!ということであれば、そのような仕事・または仕事環境を自らつくり出さなければなりません。
それに向かって進みましょう。
開業医どうですか?勤務医もいいですか?
自分のしたいことが医院を開業することで出来そうだ!
勤務医の現状にやはり満足できない!
同じような医療行為・労働量であれば、あきらかに開業医のほうが収入が多いのは確かですし、経費使えるメリットも大きいです。
というのであれば、さっさと開業してしまいましょう。
まったくビビることなんてありません、命を取られるほど大したことではありませんので。
自分のしたいことが開業医という働き方では実現は無理そうだ!
ん?以外に勤務医という立場がバランスいいのかも?
とかであれば、勤務医続けていいのではないでしょうか。
まとめ
自分にとっての幸せとは何かを、まず知ることが大切です。
しかしながら、それはなかなか、気づきにくいものでもあります。
別の機会で触れようと思いますが、普通の個人での医院開業は、経営者という立場ではありますが、かなり限界があります。
個人開業医という立場に、経営者であるメリットを強く求めるのであれば、考え直したほうがいいでしょう。
開業するか、どうするか?という話でした。